留め
生まれ落ちたそのときから、湧き上がっては、溢れこぼれる愛が、
小さな体から濁流し、
川となって、
トイレに流れていく。
愛は油性なので、薄れることなく世界に流れ続ける。
海を渡り、遠い森の先住民にも。
雨となってはみんなを落胆させて来ました。
ごめんなさい。
話が合わないように、
オシャレの呪いを受けるように、
こっそり流した愛を見送る。
また雨となって、あなたを濡らすことはできません。
あなたは部屋にこもっているし、素敵な服を濡らしたくはないだろうから。
私の愛だけは、無償だと知らないでいてください。
雨は、木々を育てるから美しいのだと、
見誤った愛を紡いでください。
あなたに映らないものさえ、
あなたを通して愛している。